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平成21年度新春文楽公演 [文楽]

1月4日、新春文楽公演を観に行きました。

例年1月3日の新春文楽公演の初日に行っていましたが、今回は予約するのが遅くなってしまい、予約の電話を入れたら、3日はいっぱいでだめでした(>_<)。

今回もイヤホンガイドを利用しました。


幕開き三番叟

これは、本日の演目の前に行われているものです。第一部の演目は、午前11時から開始ですが、これは20分程前に行われています。文楽人形は通常3人で使いますが、このときは2人で使います。

イヤホンガイドによると、幕開き三番叟(まくあきさんばんそう)は、これからの舞台を掃き清めるという意味があって、寿式三番叟という演目が通常40分となるところ、これはそれの短縮版といった感じです。

とざいとーざい

黒子がこのような言葉を発して演目が始まります。

イヤホンガイドでとざいとーざい(東西東西)というのは、尊いという意味があるという説明でした。聴いていて、「あっ、そうだったのか。」、と思うことがしばしば・・・。

イヤホンガイドを聴くのは、初心者だからというわけでもないんですよ(^-^)。


本日の演目は

「花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)」

「増補忠臣蔵」から、本蔵下屋敷の段

「曲輪文章(くるわぶんしょう)」から吉田屋の段




友の会会報より

花競四季寿

正月に相応しい景事(けいごと)で、四季を彩る美しい情景の数々を楽しませてもらいました。

このうち、「関寺小町」は、年老いた小野小町が秋深き芝庵で心乱れる様を見せています。

関寺は現在の大津市にあったとされ、京の都に足を向けた小野小町が、琵琶湖のほとりで休憩しながら、若い頃は、数多くの男性からちやほやされていたけれど、自分は見向きもしなかった。そんな自分も人から相手にされない身となったことを回想するうちに、元来た道へ戻っていくのでした。

自分もどこか似たような思いをしているのだろうか・・・。



増補忠臣蔵

高師直に賄賂を贈ったことを咎められ、主君桃井若狭之助に成敗されることになった加古川本蔵に脚光を当てています。

加古川本蔵は、殿中刃傷事件で塩冶判官(えんやはんがん)を抱き止めた人物です。

文楽は江戸時代の伝統芸能で、時代設定も室町時代とかそれ以前のもので、実在人物とは異なる登場人物に設定するという工夫がされています。




曲輪文章

かつて大阪新町で絶大な人気を博した傾城(けいせい)夕霧を舞台にした正月狂言の決定版。
勘当された若旦那・藤屋伊左衛門が零落して馴染みの夕霧のいる吉田屋を訪れます。

好きな女性に今のお金にすると数億ともいう大金を貢いで落ちぶれてしまった男。
実家の両親?から、それほどお前が惚れている女性だったらということで、夕霧を見受けしてもらい、晴れて二人は一緒になれるというお話です。めでたし、めでたし・・・・・。

今の時代だったら、子供のためにそこまでしてくれる親なんてなかなかいないと思う。たぶん。

自分の人生設計が壊されたからといって、親や世間の迷惑を顧みず人を巻き添えにする馬鹿人間が多いのにねえ!



人は、学ぶ姿勢があれば、どんなことでも教えられることがあるんだなあ。。。  たぶん。

この辺で、幕とさせていただきます!







文楽観たことない!

そんな人のためにYoutubeからリンクしましたので、ご覧ください。

自分が撮影したのではありませんので、あしからず・・・。





もう一つ、有名な演目です。
伊達娘恋緋鹿子:火の見櫓の段」から


以前だったら、ネットをしながらYoutubeを見ていたら必ずと言っていいほどフリーズしていたのに、Vistaになって解消されました。

まさか、こんな方法で文楽に接することができるなんてね(^-^)。



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oko

日本の伝統芸能ですね。
ホントに観る機会が無いです。色々勉強されて
いて凄いですね。
こういう世界は、やはり代々父から子へ子から
孫へ受け継がれて行くのでしょうか・・?
by oko (2009-01-12 08:49) 

dolfin

>okoさん
文楽の関係者も親子2代で舞台に立たれている人もおられますが、歌舞伎とかの世界と比べると、世襲というものではないと思います。

と言うのは、公募で採用しているんです。
なので、やる気さえあれば、文楽の世界に入ることができるかもしれませんね。たぶん。
by dolfin (2009-01-12 10:33) 

アカシア

こんにちは。
お正月に観にいかれるのはいいですね。
いろいろなものを吸収できそうで、とってもよいご趣味だと思います。
いつか本物を観てみたいです。(^^)

by アカシア (2009-01-12 11:15) 

dolfin

>アカシアさん
こんにちは。
記事にするのが遅くなってしまいました(;一_一)。
文楽とかの伝統芸能は、お年寄りが楽しむものなんでしょうか?
子供の頃、日曜日に教会で人形劇を観たことがあります。念のために、信仰とは関係ないですよー(^-^)。
文楽もただの人形劇なんだという気分で観る方が入りやすいでしょうかね。

文楽をYoutubeでも観ることができるし、時々教育テレビでも放送しています。大阪の国立文楽劇場より、東京の国立劇場の方が盛況かもしれませんね。たぶん。
by dolfin (2009-01-12 11:50) 

collet

同じ人形ということで、チェコでは昔から今も、
操り人形が大人や子供にとても人気があるそうですね。
それゆえ、プラハの街には人形店が多いとか・・・
あっ、お正月休みにTVで見ました~^^;
そんな自国の伝統が脈々と受け継がれて素敵ですね。
その意味で、日本でも歌舞伎や文楽がもっと一般に
親しまれるようになればいいですね。
ただ、それにはdolfinさんがおっしゃるように、
ただの人形劇だと思って観る方が良さそうですが・・・

Youtubeありがとうございました~
わたしも垣間見せていただきましたよ~(*^^)v

by collet (2009-01-12 16:23) 

dolfin

>colletさん
素人が使えば、ただの木偶の坊(でくのぼう:人形、あやつり人形のこと)ですが、文楽の人形遣いが操ると、生命が吹き込まれたような動きをするんですからね(^-^)。

Youtube見てもらって、どうもですー(^-^)。
リンクした甲斐がありました。
by dolfin (2009-01-12 16:58) 

柘榴

遅ればせながら、本年もよろしくお願い致します(*_ _)))

Youtube、拝見しました。
私はテレビの番組等でチラッと文楽や歌舞伎を観た事がある程度です・・・(-ω-;)
演目の内容を見ると、どんな風に人形を動かし演じるのか興味がわいてきますネ♪
by 柘榴 (2009-01-12 23:38) 

dolfin

>柘榴さん
あけましておめでとうございます!本年もよろしくお願いします(*^_^*)。

Youtube楽しんでいただいて、よかったです。
これは、「火の見櫓の段」の場面で、説明書きを入れておきました。
神戸や大阪では高校教育の一貫で文楽鑑賞というのがあります。
人それぞれ、出会うタイミングというのがあるんですね。。。
by dolfin (2009-01-13 06:58) 

dolfin

>フェイリンさん
nice!どうもでした。

ただね、物言わぬnice!なんて、つまらないですよ・・・。たぶん。
私めの記事にも物言わぬnice!を付ける人がいます。
コメントするまでもない記事だったら、それでもいいですけど・・・(;一_一)。

コメントすると、その人の何かが出ますよねえ!
それが出ると困るんやろかー?
それとも、コメントする暇がない程お忙しい方なんですかね・・・(^-^)。
by dolfin (2009-01-14 22:07) 

ぶんこ

dolfinさん、はじめまして。

歌舞伎好きですが、三浦しおんさんの文楽の本を読んで、
今すぐにでも観にいきたくなりました。

ブログに、その心躍る気持ちを書き込んでいて、幕開き三番叟に
触れてます。
その際に、こちらの素敵なブログにたどり着きました。
これから、じっくり拝見させていただきます。

私も旅行が好きなので、そちらの話題も読むのを楽しみにしてます。

つきましては、この記事をトラックバックさせていただきたく、
よろしくお願いします。
by ぶんこ (2009-07-05 10:01) 

dolfin

>ぶんこさん
コメントありがとうございました!
返事が遅くなってすいません。
4月以降、行ってないんですよー(>_<)。いけない習慣。最新の会報も封筒を開けずにいました(^^ゞ。

夏休み文楽特別公演のうち、「生写朝顔話」だけは観たいと思ってます。
トラックバックどうぞ。
by dolfin (2009-07-06 06:21) 

ぶんこ

dolfin様

トラックバックの許可、ありがとうございます。
早速と思ったのですが、どうもうまく行きません。
普通にリンクを晴らせて戴きました。

大阪の国立文楽劇場にも1度は行ってみたいと思っています。
会報?があるのですね。
そういえば、本にも書いてあったような?
読み直してみます。
これからも、ブログ楽しみに拝見させていただきます。
by ぶんこ (2009-07-06 10:41) 

dolfin

>ぶんこさん
トラックバックうまくいかなかったんですね。こちらに原因があったのかも。
リンクは許可もいりませんよー、気軽にしていただいて結構です(^-^)。

文楽がお好きな方は、関東にお住まいの人でも大阪まで来て文楽を観られるようです。それとは逆に関西にお住まいの人でも東京まで出かけられるのかもしれませんね。

自分は図書館で広谷鏡子さんの「恋する文楽」という本に出会ったのが、文楽をより好きになるきっかけとなったように思います。

何事においても、アンテナが高いことは大切ですね。ただ、今ではネットで情報を得るのが容易になりました(^^ゞ



by dolfin (2009-07-07 04:00) 

ぶんこ

dolfin様

トラックバック出来てました。
ありがとうございました。

「恋する文楽」 私も図書館に借りに行きます。
中本千晶さんの「熱烈文楽」も、続けて読んだのですが、
こちらは文楽初心者講座といった感じで、面白かったです。
by ぶんこ (2009-07-07 10:40) 

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